居酒屋業界が抱える現状

昔と大きく変わってきています

街へ出たら全国チェーンから個人経営の居酒屋まで存在しています。
10年前は飛び込みで居酒屋へ出向くと大概満席状態で断られることが多かったのですが、近年では満席状態に近い居酒屋は、忘年会等の繁忙期にしか見られないです。
昔はお酒を飲むのは居酒屋というイメージがありました。
最近では、居酒屋以外にも様々な飲食店でお酒を飲むことができるようになりました。
カフェバーや焼き肉店などで提供されるドリンクやフードは居酒屋のレベルを超え、居酒屋から客離れが始まりました。
しかし、全ての居酒屋で客離れが起こったわけでなないです。
均一価格を売りにしているチェーン店、ハッピーアワー制度など独自の制度を設けている店、安心安全の国産食材しか使わない店など他の居酒屋にはない独自路線で経営するチェーン店は客離れどころか利益を上げている程です。
昔のように、生ビールや定番メニューをそれなりの価格で売り出していくだけでは生き残っていくことができないです。

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大手の多角化経営

近年、大手居酒屋チェーン店は本業の居酒屋経営だけではなく、介護事業や給食事業など食で培った知識と経験を活かした多角化経営に乗り出しています。
多角化経営に乗り出すことで、居酒屋部門が不振に陥っても、他の部署が利益を上げることで会社全体としての収益を大きく見込むことができます。
そして、大手チェーンは食材の調達方法も変えてきており、外国産の冷凍食品を使わず、自身で農場を切り盛りし、安心安全の食材しか使わないやり方に切り替えているケースもあります。
手を広げることで、本業にプラスの方向へ持って行ける大手チェーンは今後も生き残っていくことができます。

本当に美味しい品にしかお金を出さない

消費者の食に対する意識が大きく変わっている所も大きいです。
10年前あたりから食の安全が意識され、さらに美味しさまで追求されることになりました。
安くても美味しいものにしかお金を出さなくなった消費者がいきつくところは、本物志向の居酒屋にしか入らなくなりました。
せっかくお金を出すのだから、味と品質に徹底的にこだわりたいと感じるようになりました。
そして消費者に応えるように各居酒屋チェーンは、店舗で使われている食材の原産国等の情報を開示する傾向になりました。
そしてメニューにおいても国産を使っている場合は国産と堂々と提示するようにし、消費者に安全さをアピールしています。
食に対して厳しくなった消費者に応えるように、居酒屋チェーン及び個人経営の居酒屋は食材や味等により一層厳しい基準を設ける必要があります。