大勢でワイワイのイメージも元を辿れば
今ではコンセプト居酒屋が圧倒的な人気を博しており、そもそもの発端であった居酒屋のスタイルは大衆居酒屋という呼ばれ方をされています。
かつての一杯飲み屋や大衆酒場といった雰囲気があるからと言うことでしょうが、そんな居酒屋は仕事帰りのサラリーマンがちょっと一杯と気軽に立ち寄れる場所というのが、もともとのルーツだったように思われます。
そうなると、居酒屋という店は本来、一人で行く店だったと考えるのが妥当です。
一人で居酒屋に行くことに対して、是か非かという論争がされることはしばしばありますが、元をたどれば一人で飲みに行ける店だったと言えます。
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一人で行くからこそ味わえる気持ちがたくさん
居酒屋に限らず、レストランやカフェにしろ、知らないお店に一人で入るというのは勇気のいることです。
特に常連さんが多そうな店だと、ガラリと戸を開けた瞬間、一斉に居並ぶ顔に見つめられることも珍しくないでしょう。
居酒屋でもそうしたことが起こる可能性は否定しきれませんが、そこは臆せずスタッフに向かって、一人ですと告げます。
おそらくカウンター席に案内されますので、そこでホッと一息つけるでしょう。
おしぼりやメニューを持ってきてくれますが、慌てて決める必要はありません。
じっくりメニューを見て、飲みたいお酒を探し、料理をピックアップすることが出来るのが居酒屋の、それもカウンター席に座ることのメリットです。
決まればすぐにカウンターの中にいるスタッフに声をかけられますので、注文の際に大声を出して呼ぶ必要もありません。
寿司屋のカウンター席は緊張するという人でも、居酒屋のカウンター席ならちっとも緊張する必要はないとわかれば、一人で行ってみようかなと思えるのではないでしょうか。
他人と一緒に料理をつつけない人にもいい
昨今、女子会と称してお洒落なコンセプト居酒屋を利用する女性たちに増えているのが、たとえ仲良しの友達であっても、同じ料理をつつけないという人です。
潔癖症なのかと思いきや、汚れたところを触っても平気だったりと首をかしげることが多い人でも、食べ物だけは自分のものでないと食べられないというのですから不思議です。
女子会の最中、これ食べられないから食べてと箸でつまんでポイっと皿にでもおこうものなら、その料理は勿論、自分の料理ですら食べられなくなると言います。
時代が生んだ個食の流れから生まれた副産物と言えそうですが、こうした人ほど一人で居酒屋に行き、カウンターで食べるのが向いているように思えてきます。